つくったあとに、変えることは失敗ではない。

STUDIO DiW

つくったあとに、変えることは失敗ではない。

何かをつくるとき、

「最初にしっかり決める」

ことは大切です。

名前を決める。

方向性を決める。

デザインを決める。

商品を決める。

Webサイトの構成を決める。

販売方法を決める。

スケジュールを決める。

できるだけ後から変更しなくて済むように、最初に考えておく。

制作の現場では、ごく自然な考え方です。

でも、自分たちで商品をつくり、ECで販売し、イベントに出て、WebやSNSを運営するようになってから、少し考え方が変わりました。

つくったあとに変えることは、失敗ではない。

むしろ、実際に動かしたからこそ変えられることがある。

そんなふうに思うようになったんです。

目次

最初に考えたことが、そのまま正解とは限らない。

企画を始めるときには、当然ですが情報が限られています。

まだ商品はできていない。

まだお客さんの反応もない。

まだイベントにも出ていない。

まだWebサイトを見てもらっていない。

つまり、最初の判断にはどうしても「予想」が入ります。

もちろん、調査はできます。

競合を見ることもできます。

市場を調べることもできます。

似た商品を参考にすることもできます。

それでも、最後は実際にやってみないとわからないことがあります。

だから、最初に決めたことが後から変わるのは、ある意味で自然なことです。

つくったものを変えると、「失敗した」と感じることがある。

これは、つくる側にとって意外と大きな問題です。

一生懸命考えて決めた。

時間も使った。

お金も使った。

デザインもつくった。

文章も書いた。

写真も撮った。

だから、

「ここを変えるのは、最初の判断が間違っていたことになるのではないか」

と考えてしまう。

でも、実際にはそうとは限りません。

最初の判断をしたときには、そのとき持っていた情報しかありません。

その後、新しい情報が入った。

だから判断を更新する。

それは失敗ではなく、普通のことです。

実際に販売してみると、予定していなかったことが起こる。

商品をつくって、イベントに持っていく。

そこで、

「これは何ですか?」

と聞かれる。

最初は想定していなかった質問だった。

でも、何度か聞かれる。

すると、

「もしかしたら、ここはもっとわかりやすくしたほうがいいのでは?」

と考える。

あるいは、

思ったより別の商品に興味を持つ人が多い。

予想していなかった年齢層の人が反応する。

オンラインではあまり見られなかった商品を、会場では手に取ってもらえる。

逆もあります。

Webでは反応があるのに、イベントではなかなか立ち止まってもらえない。

こうしたことが起きるたびに、最初の仮説を見直すことになります。

Hapick Felishでも、伝え方を考え直すきっかけがあった。

僕たちが販売しているHapick Felishは、ヒマラヤ岩塩を使った商品です。

ブランド名やデザインを考え、商品として整えていきました。

Webでも商品の説明をしています。

でも、イベントに持っていくと、

「食べる塩だと思った」

という反応がありました。

これは、商品の中身を変えるという話ではありません。

むしろ、

「どう見えるか」

「どう理解されるか」

という部分を考え直すきっかけになりました。

商品そのものは同じでも、見せ方は変えられる。

説明の仕方も変えられる。

表示する情報の順番も変えられる。

これは、実際に人の前に出したからこそわかったことです。

「完成品」ではなく「現在の答え」と考える。

最近、僕たちは、商品やWebサイトを

「完成品」

と考えすぎないほうがいいのではないかと思っています。

もちろん、販売する以上、必要なところまで仕上げる必要はあります。

品質も必要です。

情報も必要です。

使える状態にする必要があります。

でも、それは、

「これ以上変えてはいけない」

という意味ではありません。

その時点で考えられる最善の形にする。

実際に届ける。

反応を見る。

そして、必要なら更新する。

そう考えれば、最初の完成は「終わり」ではなく「次の段階へのスタート」になります。

Webサイトも同じだった。

これは、Webサイトをつくってきた経験ともつながっています。

Webサイトは公開したら終わり、と思われがちです。

でも、本当は公開してからわかることがたくさんあります。

どのページが見られるのか。

どこから来るのか。

どこで離れるのか。

問い合わせにつながるのか。

何を質問されるのか。

必要な情報が足りないのか。

逆に、情報が多すぎるのか。

最初は想像で構成します。

公開して、実際の動きを見る。

そして修正する。

Webサイトを運営するというのは、そういうことでもあります。

「変更しないこと」より「変更できること」が大切な場合もある。

制作では、

「最初から完璧に決める」

ことに意識が向きがちです。

でも、小さな事業や新しいプロジェクトでは、

「あとから変えられるようにしておく」

ことのほうが大切な場合があります。

商品説明を変更できる。

写真を差し替えられる。

ページを追加できる。

商品を増やせる。

販売方法を変えられる。

SNSからの導線を変えられる。

イベントの結果を反映できる。

こうした柔軟性があると、現場で得た情報を次に活かせます。

逆に、変更することがものすごく大変な仕組みにしてしまうと、気づいても動けません。

だから「運用」まで考えてつくる。

STUDIO DiWがWebやブランドを考えるとき、

「完成したときにきれいか」

だけではなく、

「その後、どう使われるか」

も大切にしています。

誰が更新するのか。

どのくらいの頻度で変わるのか。

何を固定して、何を動かすのか。

商品が増えたらどうするのか。

イベントに出たら、どこに記録するのか。

新しい活動が始まったら、どこに載せるのか。

こうしたことまで考えておくと、あとから変更しやすくなります。

これは、派手な機能ではありません。

でも、長く使うものにとってはかなり重要な部分です。

ブランドも、運営しながら形が見えてくる。

ブランドも同じです。

最初に、

「このブランドはこういうものです」

と決めます。

それは必要です。

でも、実際に商品を出してみると、

「この部分がよく反応される」

「この商品を気に入ってくれる人が多い」

「この言葉が伝わりやすい」

「この見せ方は伝わりにくい」

ということが見えてきます。

その結果、ブランドの表現が少し変わることがあります。

それはブランドがブレたということではありません。

ブランドの中身が、実際の経験によって具体的になってきたとも考えられます。

「世界観を守る」と「変える」は両立する。

ブランドをつくっていると、

「世界観を壊したくない」

という気持ちがあります。

これは大切です。

でも、

「世界観を守るために何も変えない」

必要はありません。

むしろ、何を変えて、何を変えないかを考えることが、ブランドを育てることなのだと思います。

ロゴは変えない。

でも商品写真は変える。

ブランド名は変えない。

でも説明文は変える。

コンセプトは変えない。

でも販売方法は変える。

大切な核を残しながら、周りを改善していく。

そういうやり方もあります。

小さな改善は、プロジェクトを別物にしない。

何かを変更するとき、

「全部やり直さないといけない」

と思ってしまうことがあります。

でも、実際にはそんな必要はありません。

写真を一枚変える。

見出しを変える。

説明の順番を変える。

価格表示をわかりやすくする。

看板を変える。

商品を置く位置を変える。

SNSの投稿方法を変える。

Webの導線を一つ変える。

こうした小さな改善だけでも、結果が変わることがあります。

だから、変えることを怖がりすぎない。

一度に全部変える必要もない。

小さく変えて、また見る。

それでいい。

変更したら、その結果を見る。

ここも大切です。

変えたこと自体に満足してしまうと、

「良くなったのか」

がわからなくなります。

だから、変更したら見る。

商品説明を変えた。

その後、質問は減ったか。

写真を変えた。

手に取る人は増えたか。

Webの導線を変えた。

目的のページまで進む人は増えたか。

イベントの見せ方を変えた。

立ち止まる人は増えたか。

もちろん、一回だけで判断できないこともあります。

天候や会場、時期など、いろいろな条件があります。

それでも、

「変える → 見る」

という習慣があるだけで、プロジェクトの精度は少しずつ上がっていきます。

すべてを数字で判断する必要もない。

一方で、数字だけを見ればいいわけでもありません。

イベントで、

「これ、かわいい」

と言ってもらえた。

子どもが楽しそうにしていた。

商品について質問してくれた。

以前買ってくれた人が、また来てくれた。

「前に見たことある」

と言ってくれた。

こうした反応も、大切な情報です。

すぐに売上になるとは限らない。

でも、ブランドが少しずつ知られている可能性があります。

だから、数字と現場の両方を見る。

それが小さなブランドを育てるうえでは大切だと思っています。

「一度決めたから変えない」は、責任感とは違う。

仕事では、

「一度決めたことだから」

という言葉があります。

もちろん、約束を守ることは大切です。

でも、状況が変わっているのに、

「一度決めたから」

だけを理由に変えないのは、必ずしも良いことではありません。

新しい情報が入った。

お客さんの反応がわかった。

市場が変わった。

商品が変わった。

事業の方向性が変わった。

そういうときは、判断も更新していい。

むしろ、変化した状況に合わせて考え直すことのほうが、プロジェクトに対して誠実な場合もあります。

つくる人と使う人の間には、必ずズレがある。

これは、どれだけ考えてもゼロにはできないと思います。

つくる側は、その商品を何度も見ています。

そのブランドについて何度も考えています。

だから、自然に理解できます。

でも、初めて見る人は違います。

その差を完全になくすことはできません。

だからこそ、現場に出す。

反応を見る。

質問を聞く。

そして、少しずつズレを小さくする。

ブランドもWebも商品も、そうやって育っていくものなのかもしれません。

自分たちでやっているから、変更する理由がわかる。

STUDIO DiWでは、自分たちでも商品をつくり、ECで販売し、イベントに出ています。

だから、

「ここを変えたほうがいい」

と思ったときに、

なぜ変えるのか

を、自分たちの経験から考えることができます。

見た目だけの変更ではない。

実際に使った。

実際に売った。

実際に質問された。

実際に反応を見た。

その結果として変える。

この経験は、誰かのプロジェクトを一緒に考えるときにも活きると思っています。

完成度より、更新できること。

もちろん、最初から雑につくっていいという話ではありません。

必要なところはきちんと考える。

必要な品質を確保する。

必要な情報を整理する。

そのうえで、

「これから変わることを前提にしておく」

ことも大切だと思っています。

特に小さな事業や新しいプロジェクトは、やってみないとわからないことが多い。

だから、

完成度100%のものを一度つくって終わる

よりも、

80%までしっかりつくる。

実際に使う。

反応を見る。

改善する。

また使う。

というほうが、結果的に良いものになることがあります。

つくったものに、固執しない。

これは、つくる側にとって意外と難しいことです。

時間をかけたものほど、手放しにくい。

考えた名前。

つくったデザイン。

書いた文章。

撮った写真。

組み立てたWebサイト。

全部に思い入れがあります。

でも、思い入れがあることと、

「今も最適である」

ことは別です。

大切にしているからこそ、

今の状況に合っているか

を見直す。

必要なら変える。

残すべきものは残す。

それも、つくった人の仕事なのだと思います。

「変えたくない」より、「良くしたい」を優先する。

プロジェクトを長く続けるなら、

「最初の形を守る」

ことより、

「今より良くする」

ことのほうが大切な場面があります。

もちろん、何でも変えればいいわけではありません。

変える理由があるか。

変えることで何が良くなるのか。

その結果をどう確認するか。

そこを考える。

そして必要なら変える。

これが、僕たちが今感じている「育てる」ということです。

プロジェクトは、完成した瞬間から始まる。

Webサイトを公開する。

商品を販売する。

ブランドを発表する。

イベントを開催する。

その瞬間は、一つのゴールです。

でも同時に、次のスタートでもあります。

実際に人に届く。

実際に使われる。

実際に見られる。

実際に買われる。

そこで初めて、わかることがあります。

その情報を受け取って、また考える。

だから、

「つくる → 終わる」

ではなく、

「つくる → 届ける → 見る → 変える」

という循環になる。

STUDIO DiWも、まだ途中にいる。

僕たち自身も、まだ完成していません。

プロジェクトも、商品も、Webも、ブランドも。

やってみて、

「ここは違ったな」

と思うことがあります。

「これはもっと良くできるな」

と思うこともあります。

逆に、

「これは思っていた以上に良かった」

という発見もあります。

その一つひとつを、次に活かしていく。

だから、STUDIO DiW自身も、

「完成されたスタジオ」

として見せるより、

実際にプロジェクトを動かしながら、考え、変え、育てているスタジオ

でありたいと思っています。

変えることは、後戻りではない。

一度つくったものを変える。

それは、最初の自分を否定することではありません。

その時点では、それが最善だった。

その後、新しい情報が入った。

だから、今の最善に更新する。

それだけです。

むしろ、何も知らない状態で決めたことを、何年経っても変えないほうが不自然な場合もあります。

Webも。

商品も。

ブランドも。

プロジェクトも。

人が関わるものは、動きながら変わっていく。

だから僕たちは、

「変えないこと」よりも、

「変える必要が見えたときに、ちゃんと変えられること」

を大切にしたい。

つくって終わりではなく、

つくったあとも考える。

届けたあとも見る。

そして、必要ならまた変える。

それも、ものをつくり、プロジェクトを動かしていく仕事の一部なのだと思っています。

考える。

つくる。

届ける。

動かす。

育てる。

そして、ときどき変える。

STUDIO DiW自身も、そんなふうに進んでいきたいと思っています。

STUDIO DiW

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