イベントで売れたものが、Webでは売れないことがある。

STUDIO DiW

イベントで売れたものが、Webでは売れないことがある。

イベントでは、よく売れた。

お客さんが足を止めてくれた。

手に取ってくれた。

その場で購入してくれた。

だから、

「これは売れる商品なんだ」

と思う。

そして、Webショップにも掲載する。

写真を撮る。

商品説明を書く。

SNSでも紹介する。

これで、Webでも売れるはず。

そう思っていた。

でも、実際にはそうならないことがある。

逆に、イベントではあまり反応がなかった商品が、Webではじっくり見てもらえることもある。

この違いを実際に経験すると、

「売れる商品」という考え方そのものを、少し見直すようになる。

目次

同じ商品なのに、なぜ違うのか

商品は同じ。

価格も同じ。

写真も同じ。

説明も同じ。

それなのに、反応が違う。

最初は不思議に感じる。

でも、よく考えてみると当たり前なのかもしれない。

イベントとWebでは、

商品に出会う状況がまったく違うからだ。

イベントでは「偶然」がある

イベント会場を歩いていると、予定していなかったものが目に入る。

最初から買うつもりではなかった。

でも、何となく気になる。

足を止める。

実物を見る。

手に取る。

話を聞く。

その場の雰囲気を感じる。

そして、

「これ、いいね」

となる。

ここには、Webショップにはない「偶然の出会い」がある。

検索して探しているわけではない。

目的の商品を比較しているわけでもない。

たまたま目の前にあったから知った。

たまたま手に取った。

たまたま説明を聞いた。

そういう出会いが、購入につながることがある。

Webでは「探している人」が来る

一方、Webショップでは少し違う。

検索して来る人もいる。

SNSから来る人もいる。

誰かに教えてもらって来る人もいる。

でも、基本的には画面の中で商品を見る。

実物には触れられない。

その場の空気も感じられない。

スタッフから直接説明を受けることもない。

だから、

「なぜこの商品なのか」

「どんなものなのか」

「自分に必要なのか」

を、ページ上の情報から判断してもらう必要がある。

イベントでは人が補っていた部分を、Webでは写真や文章が補わなければならない。

イベントでは、会話が情報になる

イベントで商品を販売していると、お客さんから質問をされる。

「これは何ですか?」

「どうやって使うんですか?」

「これは食べられますか?」

「どのくらい入っていますか?」

「これって何に使うもの?」

こうした質問は、単なる接客ではない。

商品説明を考えるうえで、とても重要な情報になる。

なぜなら、

「こちらが説明しなくても伝わっていると思っていたこと」

が、実は伝わっていなかったとわかるからだ。

会場では説明できる。でもWebでは説明できない

イベントなら、

「これはこういう商品なんです」

と、その場で説明できる。

相手の反応を見ながら、

「ここを説明したほうがいいな」

と補足することもできる。

でも、Webショップには、その人がいない。

ページを開いた人が、

「これって何?」

と思っても、こちらに聞くことはできない。

もちろん問い合わせをすることはできる。

でも、ほとんどの人は、わからない商品をわざわざ問い合わせてまでは買わない。

そのままページを閉じる。

ここが大きな違いだと思う。

「売れない」と「伝わらない」は違う

Webで商品が売れなかったとき、

「この商品は需要がない」

と考えてしまうことがある。

でも、それだけでは判断できない。

そもそも商品ページを見てもらえているのか。

商品を見た人は、何の商品なのかわかっているのか。

価格は理解されているのか。

使い方はわかるのか。

自分に関係がある商品だと思ってもらえているのか。

写真だけで十分にイメージできているのか。

購入する理由があるのか。

いろいろな段階がある。

イベントで売れたからといって、

「商品そのものは問題ない」

とも限らない。

Webで売れないからといって、

「商品が悪い」

とも限らない。

間にある「伝わり方」を見る必要がある。

イベントでは、商品以外のものも売っている

イベントで商品が売れるとき、実は商品だけが評価されているわけではない。

ブースの雰囲気。

ディスプレイ。

スタッフとの会話。

実物の大きさ。

質感。

その場の空気。

イベント自体の楽しさ。

他のお客さんが手に取っている様子。

そうしたものが全部重なって、

「これ、買ってみようかな」

という気持ちにつながる。

Webでは、それらの多くがなくなる。

だから、イベントで売れた商品をそのまま商品ページに載せれば、同じように売れるとは限らない。

Webには、Webの強さがある

ただし、これはWebが不利という話ではない。

むしろ逆だ。

Webには、イベントにはない強さがある。

時間をかけて説明できる。

複数の写真を見せられる。

関連商品を紹介できる。

過去の商品を見ることができる。

ブランドについて知ってもらえる。

SNSや検索から何度でも訪れてもらえる。

イベントが終わったあとでも、商品を見ることができる。

その場で買わなくても、

「あとで考えよう」

ができる。

そして、後からもう一度戻ってくることもできる。

だから、

イベントとWebは競争するものではない。

役割が違う。

イベントで生まれた「興味」をWebにつなぐ

たとえばイベントで商品を知ってもらう。

その場では買わなかった。

でも、家に帰ってから思い出す。

そこでSNSを見る。

Webショップを見る。

商品についてもう少し調べる。

そして、後から購入する。

こういう流れもある。

逆に、Webで商品を知った人が、

「実物を見てみたい」

と思ってイベントに来ることもある。

つまり、

イベント → Web

だけではない。

Web → イベント

もある。

SNS → イベント

もある。

SNS → Web → 購入

もある。

一つひとつを別の販売方法として考えるより、

「人がどう動くか」

として考えたほうがわかりやすい。

Hapick Felishを販売して感じたこと

STUDIO DiWでは、Hapick Felishというブランドも実際に販売している。

Webだけではなく、イベントなどでも商品を見てもらう。

そうすると、同じ商品でも反応のされ方が違う。

特に、

「塩」

という言葉から、食用の塩をイメージする人がいること。

これは実際に対面販売してみなければ、ここまで具体的には見えなかったと思う。

Webの商品ページでは、こちらが必要だと思う説明を整理して載せることができる。

でも、会場では、商品を見た瞬間に何を想像したのかが、そのまま反応として返ってくる。

その違いが、次の伝え方を考える材料になる。

イベントで売れた理由を、Webに持ち帰る

イベントで商品が売れたとき、

「よく売れた」

だけで終わらせない。

なぜ売れたのかを考えてみる。

どんな人が買ったのか。

何を見て興味を持ったのか。

最初に何を質問したのか。

どの説明を聞いて納得したのか。

実物のどこを気に入ったのか。

価格を見てどう反応したのか。

こうした情報をWebに戻してみる。

商品写真を変える。

説明の順番を変える。

最初の一文を変える。

使い方を追加する。

サイズ感がわかる写真を入れる。

注意事項をわかりやすくする。

イベントで得た情報を、Webの改善に使う。

これができると、イベントは単なる販売の場ではなくなる。

Webで見られた情報を、イベントにも戻せる

逆もある。

Webの商品ページを見て、

「この説明をよく見られている」

とわかる。

あるいは、

「この写真を見たあとに購入されることが多い」

という傾向が見える。

それなら、イベントでもその情報を使ってみる。

商品POPに入れる。

説明の順番を変える。

写真を見せる。

商品の横に情報を置く。

こうすると、Webとイベントがお互いの改善材料になる。

どちらかを正解にする必要はない。

「イベントで売れた」は、ゴールではない

イベントで売れると、もちろんうれしい。

でも、

「イベントで売れたから、この商品は完成した」

ということではない。

むしろ、

「この場所、この人、この状況では、この伝え方が機能した」

という情報が得られた、と考えることができる。

これはかなり大きい。

なぜなら、次は別の場所で試せるからだ。

ECではどうだろう。

別のイベントではどうだろう。

無人販売ではどうだろう。

SNSから来た人にはどうだろう。

初めてブランドを知った人にはどうだろう。

商品との出会い方を変えることで、新しいことが見えてくる。

小さなブランドは、試しながら育てられる

大きなブランドでは、変更すること自体に時間やコストがかかることもある。

でも、小さなブランドなら比較的身軽に動ける。

商品説明を変える。

写真を変える。

POPを変える。

販売場所を変える。

イベントに出る。

ECで試す。

SNSで紹介する。

そして反応を見る。

全部を一度に変える必要はない。

一つずつ試していけばいい。

そのほうが、

「何を変えたら反応が変わったのか」

もわかりやすい。

「売れる場所」を探すだけではない

販売場所を考えるとき、

「どこなら売れるだろう」

と考える。

もちろん、それも大切。

でも、もう一つ考えたい。

「どこなら、この商品の良さが伝わるだろう」

ということ。

売れる場所と、良さが伝わる場所は、必ずしも同じではない。

そして、

良さが伝わる場所が見つかれば、

そこから別の販売方法へつなげられるかもしれない。

Webは、売る場所だけではない

Webショップというと、

「商品を売る場所」

と考えがちだ。

でも、実際にはそれだけではない。

ブランドを知る場所。

商品の背景を知る場所。

購入前に確認する場所。

イベント後にもう一度見る場所。

SNSで気になった商品を調べる場所。

誰かに紹介された商品を確認する場所。

つまり、Webは「購入」の前にも後にもある。

だからこそ、

「Webで売れない」

という一つの結果だけで判断しないほうがいい。

そのページが、どんな役割を果たしているのかを見る。

商品、Web、イベントを分けすぎない

最近、STUDIO DiWでは、

「商品をつくる」

「Webをつくる」

「イベントに出る」

という仕事を、以前ほど別々に考えなくなった。

全部つながっているからだ。

商品をつくる。

Webで紹介する。

SNSで知ってもらう。

イベントで実物を見てもらう。

そこで質問を受ける。

反応を見る。

Webを直す。

商品を見直す。

また販売する。

この循環の中にプロジェクトがある。

「売れた」「売れない」の間を見る

結局、

イベントで売れた。

Webで売れなかった。

という二つの結果だけを比べても、あまり意味がない。

大切なのは、

その間に何があったのか。

どこで知ったのか。

どこを見たのか。

何を理解したのか。

何に興味を持ったのか。

何が不安だったのか。

何が購入のきっかけになったのか。

そして、どこで離れたのか。

そこを見ると、改善できることが見えてくる。

販売するたびに、商品が少しわかってくる

商品をつくった時点では、

「こういう商品です」

と自分たちは思っている。

でも、実際に人に見てもらうと、

「こう受け取られるんだ」

という発見がある。

イベントではこう見える。

Webではこう見える。

SNSではこう見える。

無人販売ではこう見える。

それぞれ違う。

その違いを知ることで、商品のことが少しずつわかってくる。

ブランドも同じだと思う。

最初からすべてが決まっているわけではない。

売ることは、伝えることでもある

商品を販売するというのは、

ただ商品とお金を交換することではない。

その前に、

「これは何なのか」

「なぜつくったのか」

「どんな人に合うのか」

「どんなふうに使うのか」

を伝える必要がある。

そして、その伝え方は、場所によって変わる。

イベントなら、目の前の数秒。

Webなら、写真と文章。

SNSなら、一つの投稿。

無人販売なら、商品とPOP。

それぞれに合わせて、

「どうすれば伝わるか」

を考える。

それも、商品づくりの一部なのだと思う。

STUDIO DiWは、実際に売ってみる

STUDIO DiWは、Webやブランドについて考えるだけのスタジオではない。

自分たちでも商品をつくる。

ECを運営する。

イベントに出る。

お客さんと話す。

商品を手に取ってもらう。

売れることもある。

思ったようにいかないこともある。

そして、その結果を次の企画に戻していく。

だから、

「Webではこうしたほうがいい」

と机の上だけで考えるのではなく、

「実際にやってみたら、こうだった」

というところから考えられる。

これは、これからも大切にしていきたい。

商品は、場所によって違う顔を見せる

イベントで売れた商品が、Webでは売れない。

Webでは反応がなかった商品が、イベントでは人気になる。

そんなことがあっても、不思議ではない。

商品が変わったのではない。

その商品を見る環境が変わったからだ。

だから、

「どこで売るか」

は、

「どこで出会ってもらうか」

と考えたほうがいい。

そして、

「どこで出会ってもらうか」

まで含めて考えると、

商品づくりも、

Webづくりも、

イベントづくりも、

ひとつのプロジェクトとしてつながってくる。

STUDIO DiWでは、

考える。
つくる。
届ける。
動かす。
育てる。

この一連の流れを、自分たち自身のプロジェクトでも実践している。

売ってみる。

見てもらう。

反応を知る。

また考える。

その繰り返しの中に、ブランドを育てるヒントがある。

「売れた場所」と「売れなかった場所」を比べるだけではなく、

「その場所で、商品がどう見えていたのか」

を見てみる。

そこから、次の一手が見えてくることがある。

STUDIO DiW

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次